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シリコンにおけるコヒーレントフォノン励起によるテラヘルツ周波数域の周波数コムの発生

Nature Photonics 6, 4 doi: 10.1038/nphoton.2012.35

気体における高次非線形光-物質相互作用によって、X線やアト秒光パルスの発生、計測、分光が可能になる。固体物質における光学非線形性は、高帯域幅情報処理向けに光学的機能と電子的機能を併用できるため特に興味深い。シリコンにおける3次非線形光学過程は、1 GHzを超える帯域幅で光信号を処理するために利用されている。しかし、テラヘルツ帯域幅領域におけるシリコンベースの光変調器の基礎物理過程については、まだ調べられていない。今回我々は、数サイクルの高強度フェムト秒パルスの照射によるシリコンの光屈折率の超高速フォトニック変調を実証している。シリコンの縦光学フォノンの基本周波数(15.6 THz)における共鳴ラマン感受率による異方性反射率変調によって、最高で7次の周波数コムが発生する。最高機械的周波数のシリコン結晶格子のコヒーレント原子運動を利用することによって、100 THzを超える周波数コムの全光学的発生が実現される。

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