Letter
変調不安定性におけるゆらぎと相関
Nature Photonics 6, 7 doi: 10.1038/nphoton.2012.126
数多くの自然界や人工の系における自発的パターン形成と不安定性は、確率的に引き起こされる非線形過程に起因し、砂漣、雲の形成、水の波、動物の色素沈着、心臓の鼓動などはよく知られた例である。科学技術の分野でも、自由電子レーザーやスーパーコンティニューム光源がそうしたある種の自己増幅によって実現されているが、その放射の質はその起源が確率的であることに影響される。我々は、アンサンブル平均による測定では隠れていたこうしたゆらぎの固有の特性を、時間分解観測によって見いだした。我々は、ガラス繊維中のレーザーパルスによって作られた変調不安定性の単発スペクトルを、メガヘルツの実時間キャプチャーレートで得た。利得が時間的に限定されているため、増幅されるモードの数は物理的に制限され、増幅されるモードはアンチバンチング配置をとることがデータの統計的分析からわかった。こうしたダイナミクスは、制限された非線形系でのパターン競合と相互作用の一例になる。