in vivoで細胞利用センシングと光遺伝学的合成を行う導光ヒドロゲル

高分子ヒドロゲルは、生物医学用途向けの細胞足場として幅広く使われている。ヒドロゲルの生物化学的特性や生物物理学的特性は徹底的に研究されているが、フォトニック機能の可能性に関してはほとんど注目されていない。今回我々は、in vivoでの光センシング用途やと治療用途向けの、細胞を組み込んだポリエチレングリコール系ヒドロゲルを報告する。細胞を含むヒドロゲルパッチを、覚醒し、自由に動けるマウスに数日間移植すると、長期間にわたる透明性、生物学的適合性、細胞生存性、導光特性（1dB cm ^-1未満の損失）が得られることが分かった。光遺伝学的グルカゴン様ペプチド‐1分泌細胞を用いて、糖尿病のマウスモデルにこのヒドロゲルを使う光制御治療を行うと、グルコース恒常性が改善された。さらに、カプセルに入れた熱ショックタンパク質結合蛍光レポーター細胞を実時間で光学的に読み出すことによって、カドミウム系の裸の量子ドット（CdTe）と被覆量子ドット（CdSe/ZnS）のナノ毒性のin vivo測定が可能となった。