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弱非線形性による量子計算のための少数光子レベルの位相変調

Nature Photonics 7, 2 doi: 10.1038/nphoton.2012.283

少数光子からなる光の場が、別の光の場に検知可能な位相変化を与える能力は、量子情報分野で幅広い応用が期待されるため重要だ。最近提案された量子計算の枠組みでは、弱非線形性が利用されており、強い場が単一光子間の相互位相変化を媒介する。そうしたプロトコルは、光子1個あたり10-5から10-2ラジアンの相互位相変化が達成できるならば、多数の量子ビットへの拡張可能性の観点から、量子計算に適している可能性がある。このような相互位相変化を達成するのに有望なプラットフォームが中空コアフォトニックバンドギャップファイバーであり、原子蒸気と光を回折長よりもずっと長い距離にわたって高度に閉じ込めることができる。今回我々は、中空コアフォトニックバンドギャップファイバーに閉じ込められたルビジウム原子を使って、光子1個あたり0.3 mradの大きな相互位相変化を速い応答時間(5 ns未満)で生成した。これは我々が知るかぎり、室温の媒体の1回の通過で生じた非線形位相変化としては最大である。

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