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連続変数重ね合わせ状態を用いた量子遠隔増幅
Nature Photonics 7, 6 doi: 10.1038/nphoton.2013.101
光コヒーレント状態は高純度の古典的光場であり、光ネットワークにおいて不可欠な情報担体である。こうした状態を量子領域で制御でき、量子重ね合わせ(シュレーディンガーの猫状態と呼ばれる)が可能になれば、コヒーレント状態量子コンピューティング(CSQC)、量子計測、量子リピーターなどの新しい量子増強機能をネットワークにおいて実現できるであろう。現在、光学的な猫状態は実験室で日常的に作り出されている。次の重要課題は、それらを使って前述の機能を実行することである。今回我々は、エンタングルメントリソースとして猫状態を用いることにより、コヒーレント状態を振幅増幅してテレポートする基本的なCSQCプロトコルを実証している。さらに、どうすればこれを多値位相偏移変調したコヒーレント状態の損失耐性量子リレーに拡張できるかについても示す。こうしたプロトコルは、光通信と量子通信の両方に役立つ可能性がある。