リアルタイムin vivoコンピューター光干渉トモグラフィー

散乱組織の高分解能リアルタイムトモグラフィーは、医学や生物学の多くの分野にとって重要である。しかし、組織深部の感度が低いことに加え、横方向分解能と被写界深度の間で妥協を図る必要があることから、細胞レベルのボリューメトリックトモグラフィーへの進展が依然として妨げられている。コンピューターイメージングによって、こうした長年にわたる制約が解決される可能性がある。干渉合成開口顕微鏡法は、分解能が空間的に変化しない高分解能ボリューメトリックトモグラフィーを可能にするコンピューターイメージング法である。しかし、十分なボリューム再構成には時間のかかる後処理が必要であったため、臨床診断用としての可能性はほとんど未開拓のままである。しかも、位相安定度の必要条件をin vivoで満たすことが困難であった。今回我々は、三次元フーリエ領域リサンプリングと高速光コヒーレンストモグラフィーを組み合わせて、どのように高分解能in vivoトモグラフィーを実現できるかについて示している。広い被写界深度にわたって、リアルタイムで1桁を超える深部感度の向上が見られた。今回の成果は、細胞レベルの高速ボリューメトリックトモグラフィーの実現に向けて基礎を築くものである。