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軟X線顕微鏡法によるナノメートル分解能での化学組成マッピング

Nature Photonics 8, 10 doi: 10.1038/nphoton.2014.207

X線顕微鏡法は、高い空間分解能と優れた化学的、電子的、結合配向コントラストで大量の物質を精査できるという点で強力である。原理的には、タイコグラフィーなどの回折に基づく方法が開発されたことによって、X線光学素子の特性に起因する分解能の限界が取り除かれた。今回我々は、軟X線タイコグラフィーを用いて5 nmの構造体を画像化することによって、これまで実現された中で最高の分解能を示すX線顕微鏡法を実証している。我々は、この顕微鏡の性能を定量化し、この方法を適用してナノ板状LiFePO4の脱リチウム化を調べている。LiFePO4は電気化学エネルギー貯蔵の分野で広く関心を集めている物質である。我々は、全複素屈折率を用いて化学成分の分布を計算し、コントラストの向上を実証している。これにより、構造欠陥と化学相の拡大の強い相関が明らかになっている。相変態の速度論とその力学的影響の結び付きを可視化できることは、究極の耐久性を持つ物質を設計する上で非常に重要である。

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