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2個のプラズモンの量子干渉
Nature Photonics 8, 4 doi: 10.1038/nphoton.2014.40
金属上の表面プラズマ波は、多数の自由電子の調和した集団振動から生じる。通常この表面プラズマ波は、自由空間の電磁場と同様の手続きで量子化される。このとき、表面プラズマ波の量子である表面プラズモンが、光子と同じ役割を果たす。従って、表面プラズモンは、光子が示す量子現象と全く同じ量子現象を示すはずである。今回我々は、Hong-Ou-Mandel実験のプラズモン版を報告する。我々は、プラズモン間の明瞭な2光子量子干渉を観察し、表面プラズモンは2光子量子干渉を正確に再現することを確かめた。鮮明度と相互コヒーレンス時間は、光子の場合と測定誤差の範囲内で同じであった。量子情報の応用では一般に識別不可能な粒子が必要なので、プラズモンデバイスを量子情報に利用するなら、こうした性質は重要である。