外部からエネルギー補給を受ける光フィラメント

フェムト秒レーザーフィラメンテーションによって空中に生成されるプラズマチャネルは、リモートセンシング、アト秒物理や分光、チャネリングマイクロ波、避雷など、多くの応用に非常に有望である。そのような状況では、長いフィラメントが望まれるが、縦方向の長さは散逸過程によって制限される。この過程の延長を目的としたさまざまな手法が探求されているが、光フィラメントを大きく伸ばすことはまだ困難である。今回我々は、フィラメントに補助ビームを慎重に付随させると、自然なプラズマ柱の長さを少なくとも1桁延長できることを実験的に実証している。こうした配置において、低強度の2次「ドレッシング」ビームは、直線的に伝搬して分散型のエネルギー貯蔵庫として機能し、光フィラメントに連続的にエネルギー補給する。今回の方法は、早期波動崩壊や不要な複数フィラメントへのビーム分裂を生じさせることなく空中に長い光の糸を生成するのに役立つ、効率的かつ実現可能な手段をもたらすものである。