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ダイヤモンド非線形フォトニクス

Nature Photonics 8, 5 doi: 10.1038/nphoton.2014.72

集積ダイヤモンドフォトニクスに向けて進展が見られるにもかかわらず、ダイヤモンドにおける光学非線形性の研究はバルク試料のラマン散乱に限られている。しかし、ダイヤモンド非線形フォトニクスによって、ダイヤモンドの色中心が放出する単一光子のin situ周波数変換や、新波長で動作する安定な高出力周波数マイクロコムが可能になるかもしれない。こうした応用はどちらも、ダイヤモンドの三次非線形性によって可能になる効率の高い四波混合過程に決定的に依存している。今回我々は、通信波長で動作する単結晶超高Q値(1×106)ダイヤモンドリング共振器を用いて、四波混合を通した光パラメトリック発振を実証することによって、ダイヤモンド非線形フォトニクス・プラットフォームを実現した。しきい値出力は20 mWという低さで、最高20の新波長が単一周波数ポンプレーザーから発生した。さらに、我々は、通信波長においてダイヤモンドの三次非線形性に起因する非線形屈折率を初めて測定したことも報告する。

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