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スペーザー、垂直共振器面発光レーザー、表面プラズモン発光ダイオードの比較解析
Nature Photonics 8, 6 doi: 10.1038/nphoton.2014.94
電気励起サブ波長プラズモンレーザー(スペーザー)は、最近大きな関心を集めている。しかし、特に、一般的な全誘電体半導体マイクロレーザー(垂直共振器面発光レーザー、VCSEL)と比較すると、スペーザーの特性はまだ十分理解されていない。今回、我々が理論解析を行ったところ、基礎物理の観点から、エネルギーの大部分が電磁場ではなく電子(スペーザーでは自由電子であるのに対して半導体レーザーでは束縛電子)の振動に含まれることから、スペーザーは半導体レーザーと異ならないことが明らかになっている。同時に、金属における損失が大きいため、スペーザーの技術特性は、VCSELやインコヒーレント表面プラズモン発光ダイオードと比較して、しきい値電流密度が少なくとも3桁高く、線幅が4~5桁広く、速度が数倍速いという点で、VCSELと著しく異なる。こうした結果は、特定のさまざまなオプトエレクトロニクス応用向けに、情報に基づいてエミッターを選択するのに役立つはずである。