Article

ナノ粒子のラマン活性音響振動を並外れたスペクトル分解能で調べる

Nature Photonics 9, 1 doi: 10.1038/nphoton.2014.283

コロイド量子ドット、ウイルス、DNAなど全てのナノ粒子には音響振動があり、その形状、大きさ、力学的性質を示す「指紋」となり得る。しかし、こうした低エネルギー領域での高分解能ラマン分光はこれまで実現していなかった。今回我々は、通常とは異なる音響ラマン(extraordinary acoustic Raman:EAR)分光を実証し、単一の孤立ナノ粒子のラマン活性振動を0.1~10 cm-1の領域で約0.05 cm-1の分解能で測定し、材料異方性によるピーク分裂を分解し、生体分子の低周波数モードを調べた。EARは、ナノ開口光ピンセットを使用しており、興味のある粒子を発見したら、それを選び、操作することができる。従って我々は、このナノテクノロジーにより、材料科学と生命科学におけるナノ粒子研究の能力を拡大できると考える。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度