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バルクグラフェン物質の巨視的かつ直接的な光推進

Nature Photonics 9, 7 doi: 10.1038/nphoton.2015.105

バルクスケールで物質を光で直接操作することは、大きな課題であった。本研究では、バルクグラフェン系物質を用いて、巨視的スケールで物質の直接光推進を観測した。グラフェンが特異な構造と特性を持つことから、また三次元的につながった新しい形態のバルクグラフェン物質(グラフェンスポンジ)を用いたことから、さまざまな波長の光の吸収が可能になったばかりでなく、高い効率で高エネルギー電子を放出できるため、ニュートン力学に従ってバルク物質を推進することができた。つまり、個々のグラフェンシートの特異なフォトニック特性と電子特性が、バルク状態での応答という形で現れたのである。今回の結果は、バルクスケールの光操作を実現する興味深い機会をもたらすものであり、長く待ち望まれた太陽光で直接駆動する太陽帆や宇宙輸送などの分野への応用を実現できる可能性がある。

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