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超高出力中赤外フェムト秒光弾丸(light bullet)

Nature Photonics 9, 8 doi: 10.1038/nphoton.2015.125

中赤外高エネルギー超短レーザー光源は、keV級高調波生成やMeV級単一エネルギー陽子加速など、科学に新しい機会を開きつつある。新しいより高いエネルギーの光源が利用できるようになったため、大気伝搬への応用の可能性が劇的に高まり、遠隔検出、レーザー通信、衝撃波駆動遠隔テラヘルツ増強、高出力マイクロ波やRF波を伝える拡張型長寿命サーマル導波路などが応用対象に含まれる可能性がでてきた。今回我々は、大気中における超高出力中赤外超短パルスの長距離低損失伝搬のための新しいパラダイムを明らかにする。基本波のエネルギーは、臨界自己集束の開始前に、衝撃波に駆動されるスペクトル幅の広い高次高調波へと連続的に漏出する。マルチテラワットパルス波形上の不変に近い持続的なソリトン前縁が、百メートルの距離にわたって出力の大部分を輸送する。そうした光弾丸(light bullet)は、制御されないマルチフィラメント形成を起こしにくく、中赤外レーザーが現在あまり活用されていない光学分野において、幅広い研究に拍車をかけると予想される。

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