Review Article 創薬のためのチップ上のラボテクノロジーを再考する 2012年7月31日 Nature Reviews Drug Discovery 11, 8 doi: 10.1038/nrd3799 微少流体を取り扱うマイクロフルイディクス、すなわちチップ上のラボ(lab-on-a-chip)テクノロジーは、生物学的検定法、細胞生物学およびお生物医学研究の可能性を向上および拡張させることを目的としている分野である。これは、微細化という考え方に基づいているものだ。マイクロフルイディクスシステムは、基礎研究および薬剤開発のいずれにおいても、より正確な生理的状況のモデル化を可能にするため、創薬のさまざまな局面で系統的に規模の大きな試験を行うことが可能になる。そして、まだマイクロフルイディクスシステムは、発展段階にあるのだ。生物学的環境モデルのみならず、生物学的組織・臓器の物理的な模倣についても研究が進められおり、このようなチップ上の臓器は、創薬の初期段階を迅速に進める際に重要な役割を果たすほか、動物実験への依存を少なくしてくれるかもしれない。本稿では、最新の創薬に向けたチップ上のラボテクノロジーに着目して、この分野の将来の発展の可能性について考察する。 Full text PDF 目次へ戻る