Review Article

治療標的としてのセマフォリンとプレキシン

Nature Reviews Drug Discovery 13, 8 doi: 10.1038/nrd4337

セマフォリンは、重要な細胞機能を調節する膜結合型あるいは拡散性因子で、細胞間の情報伝達に関わっている。セマフォリンの作用のほとんどにはプレキシンが介在している。過去10年間の研究で、セマフォリン–プレキシン系が哺乳類の生理機能に重要な役割を果たしていることが分かってきた。また、セマフォリンとプレキシンは、がんや免疫疾患、骨障害などの多くの病態生理プロセスにも重要な役割を果たしており、これらの分子がさまざまの疾患を予防・治療する新規な薬剤標的となることを示している。本稿では、哺乳類のセマフォリン–プレキシン系の機能、そして疾患に果たす役割について要約し、さらに、セマフォリン–プレキシン系のシグナル伝達を薬理学的な標的とするための新しい戦略について述べる。

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