Review Article

マイクロRNAを治療標的に:現状と今後の課題

Nature Reviews Drug Discovery 13, 8 doi: 10.1038/nrd4359

マイクロRNA(miRNA)は進化上保存されてきた低分子の非コードRNAであり、遺伝子発現の調節に重要な役割を果たしている。miRNAががんや自己免疫疾患などの多くのヒトの疾患に果たす役割を裏付ける報告が増えてきている。miRNAの機能は、化学的に修飾されたアンチセンスオリゴヌクレオチドによって効果的および特異的に阻害されるため、miRNAはさまざまな疾患に対する新しい治療法を開発するための標的となる可能性がある。本稿では、miRNAを標的とする化学的に修飾されたアンチセンスオリゴヌクレオチドのデザインと効果についての現在の見解を要約し、さまざまなin vivo送達戦略について述べ、さらに、in vivoで治療効果を有するオリゴヌクレオチドの特異性と有効性を保証するために現在行われている取り組みを分析する。また、miRNAを標的とする治療法の臨床開発について最新の進展状況を概説する。

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