Perspective

ペプチド創薬の動向

Nature Reviews Drug Discovery 20, 4 doi: 10.1038/s41573-020-00135-8

1世紀近く前にインスリンが上市されて以来、80点を超えるペプチド薬が糖尿病、がん、骨粗鬆症、多発性硬化症、HIV感染症、慢性疼痛を含むさまざまな種類の疾患の治療薬として市販されている。本論文では、ペプチド薬の創薬と新薬開発における重要な傾向をまとめ、ヒトホルモン焦点を合わせた初期の取り組み、エレガントな医薬品化学、合理的設計戦略、天然由来のペプチド薬、この分野を進展させ続けている分子生物学とペプチド化学の分野での大きなブレークスルーについて論じる。我々は、今も重要性を失わない初期のアプローチから得られた教訓、そして、ペプチド創薬の新しい道筋を生み出す統合ベノミクスやペプチド・ディスプレイ・ライブラリーなどの新たに登場した戦略を重点的に論じる。また、ペプチド薬が特に貴重な存在となる可能性のある医薬品状況について論じ、ペプチド薬の能力を最大限引き出すために取り組む必要のある諸課題を分析する。

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