転換ジャーナル(Transformative Journals)
Nature、Nature リサーチ誌を含む、すでにオープンアクセスになっていない英語ジャーナルの大部分を転換ジャーナルに移行し、シュプリンガーネイチャー全体でハイブリッドおよび購読型ジャーナルのポートフォリオを進化させています。
転換ジャーナル(TJs)とは?
転換ジャーナル(TJs)は、OAへの移行を加速させる新たな方法として、2019年5月にシュプリンガーネイチャーによって提唱されました。TJsは、OAのメリットを積極的にアピールすることにより、OA出版を選択する著者を増やすとともに、当該ジャーナルでの出版を希望するすべての著者を、どのような研究資金を受けているかにかかわらずサポートします。
転換ジャーナルの特徴
著者は、自身の希望、資金分配機関または機関による OAの要請、およびAPC費用の助成の有無などに応じて、ゴールドOAか購読出版のどちらかを選択できます。
- 毎年のOAの割合の増加と完全OAへの移行への取り組み:
TJsは、毎年継続的にOAの割合を増加させ、75%というしきい値を超えた時点で完全OAに移行するという目標にコミットします。 - APC(Article Processing Charge; 論文掲載料)の価格の透明性:
サービスの透明性を高めることにコミットします。 - OAのメリットを積極的に宣伝:
OA出版を選択する著者の割合を最大化するため、TJsは、一時研究論文の著者の投稿時、購読/OA出版の選択時、および査読プロセス中に、OAのメリットを積極的にアピールします。 - 購読料の透明性:
TJsは購読料の価格設定方針に関する透明性の向上にコミットすることにより、講読料の価格設定において、購読コンテンツの減少がどのように考慮されているかを機関の図書館員が理解できるようにします。 - オープンメトリクスとレポート:
TJsは、OAの利用、透明性、支持を促進するため、OAコンテンツと購読コンテンツの量、利用、被引用、オンラインでの注目度のメトリクスと比較を論文レベルおよびジャーナルレベルで提供します。
転換ジャーナルとハイブリッドジャーナルの違いをインフォグラフィックでご覧ください。
よくある質問
シュプリンガーネイチャーは、今後公表される透明性要件が受け入れられることを条件として、所有する英語ジャーナルのうちNature およびNature 関連誌などオープンアクセス(OA)化されていない大多数のジャーナルを、2021年1月に転換ジャーナルに移行させることをお約束公約します。
多くの資金分配機関や機関が研究者にAPC資金を提供しています。あなたご自身がAPC資金を受けられるかどうかは、OA資金に関するページをご覧ください。
資金分配機関がゴールドOA*ルートか即時OAルートでの出版を要請している場合には、これらの要件を満たすためにゴールドOAルートを選択する必要があります。OAには、多くの利点があるため、転換ジャーナルは、すべての著者にOAを検討することを奨励していますが、すべての著者が、どのような研究資金を得ているかにかかわらず、自分の好みのジャーナルで出版することができるように、ゴールドOAルートか購読ルートかの選択肢を提供しています。
*ゴールドOA:出版社のプラットフォームにおいて、オープンアクセスで出版するルートで、出版にはAPCが発生します。ゴールドOAで出版された論文は、掲載後直ちにオープンアクセスとなり、プラットフォーム上にて無料で閲覧可能となります。
資金分配機関や機関によってOA要件は異なりますが、著者が転換ジャーナルで即時ゴールドOA*を選択することで、研究を最大限にオープンにすることができ、プランS*参加機関を含め、あらゆる資金分配機関/機関のOA要件を満たすことができます。資金分配機関や機関がOA論文のコピーをリポジトリにアーカイブすることを要求している場合は、追加の手続きが必要になる場合があります。詳細については、OA資金およびポリシーに関するサポートページをご覧ください。
*ゴールドOA:出版社のプラットフォームにおいて、オープンアクセスで出版するルートで、出版にはAPCが発生します。ゴールドOAで出版された論文は、掲載後直ちにオープンアクセスとなり、プラットフォーム上にて無料で閲覧可能となります。
転換契約と転換ジャーナルは、相補補完的な関係にあります。シュプリンガーネイチャーのハイブリッドジャーナルの大半は、すでに転換契約に含まれており、ハイブリッドジャーナルが転換ジャーナルに移行しても、これらの契約は当該ジャーナルのAPCを引き続きカバーします。私たちは今後もコンソーシアムや資金分配機関と協力してさらなる契約の交渉を行い、シュプリンガーネイチャーのより多くのジャーナルがこれらの契約の対象に含まれるよう努力していきます。