2021年2月号Volume 18 Number 2
微生物感染がアルツハイマー病の引き金に?
微生物と認知症の発症とを結び付ける考え方は、数十年前からあったが、主流から外れるとされてきた。しかし今、研究者たちはこの関係を探り始めている。アミロイド仮説と感染症仮説を結ぶ研究結果が報告され出したからだ。
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Nature Outlook:薬剤耐性(AMR)
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Society 5.0時代の国際教育を見据えて―海外大学と連携して行うオンライン協働学習(COIL)とは
Editorial
News in Japan
News in Focus
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新型コロナウイルス研究注目の論文(1月)
重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)とその感染症(COVID-19)に関する文献で重要なものをNature が精査し、まとめた(2021年1月)。12月分はこちら。
「はやぶさ2」が地球に届けたカプセルに小惑星の試料を確認
科学者たちは、日本の小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから持ち帰った黒い粒子を調べることで、太陽系の形成過程の理解が深まることを期待している。
新設のパリ・サクレー大学、ランキングで14位に
フランスの既存の研究機関を統合して作られたマンモス大学、パリ・サクレー大学は2020年、世界の大学ランキングのトップ20に入った。
論文を1文に要約するAI「TLDR」
科学論文検索エンジン「セマンティック・スカラー」に、論文を1文に要約する新機能が付いたことで、科学者が大量の論文に目を通しやすくなることが期待される。
DNAが紐解く1万1000年にわたるイヌの進化史
イヌのゲノムに関する大規模な研究から、人類は古くから「最良の友」を伴って世界各地に移動していたことが示唆された。
量子コンピューターの開発レースに新たな動き
量子コンピューターの開発ではこれまで超伝導方式が主流だったが、大企業の数々から長く目を向けられることのなかった 「イオントラップ方式」が最近になって勢いを増している。
とっておき年間画像特集2020
2020年は異例な年でした。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによって、科学は闘いの最前線に押し出され、人々の生活は支配されました。しかしそんな年にも、コロナウイルスとは関係のない鮮やかな写真が数多く生み出されました。極薄の太陽電池から遺伝子編集されたイカまで、Nature のニュース&アートチームの目に留まった印象的な科学写真を紹介します。
Feature
微生物感染がアルツハイマー病の引き金に?
微生物と認知症の発症とを結び付ける考え方は、数十年前からあったが、主流から外れるとされた。しかし今、研究者たちは、この関係を探り始めている。
World View
アレシボ天文台:2020年のもう1つの大きな損失
2020年は多くのものが失われた年だった。私は、かつて世界最大とうたわれ、科学の道に私を導いてくれた電波望遠鏡の死を深く悲しんでいる。
Work
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学術界のプレカリアート、ポスドク
2020年、Nature は世界のポスドクを対象にアンケートを実施した。その調査の結果に基づき、今回は、ポスドクを苦しめる不安定な立場と彼らの失望について探る。
Japanese Author
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腸幹細胞の維持にはIFNシグナルの抑制が重要
幹細胞の維持に微小環境(ニッチ)が重要なことは既知だが、幹細胞の自己複製能と分化能が良いバランスで維持されている仕組みは、よく分かっていない。樗木俊聡・東京医科歯科大学教授らはこのほど、体内で常に作られている微量のインターフェロン(IFN)が腸幹細胞にとって大きな生理的ストレスになることを発見。正常な腸上皮細胞はそれを回避していることも見いだした。
News & Views
ビッグバン直後の原子核反応を地下で測定
ビッグバンの数秒後に起こった重要な原子核反応のこれまでで最も正確な測定結果が、イタリアの地下深くで行われた実験で得られ、宇宙の構成要素の知識が精密化された。
胎盤の普遍的な発生過程
哺乳類の胚の発生に関する知見は、主にマウスの研究に基づいている。今回、マウス、ウシ、ヒトの胚の間に顕著な類似性と興味深い相違があることが明らかになった。
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ネアンデルタール人のDNAがCOVID-19の重症化リスクを高める
SARS-CoV-2感染に重度の反応を示す人々の中には、DNAのある部分をネアンデルタール人から受け継いでいる人がいることが、遺伝子解析によって明らかにされた。ただし、ウイルスに対する反応様式の違いの全てがこの祖先によるわけではない。
GPCRのアイソフォームが組み合わさって多様なシグナル伝達が生み出される
GPCRファミリーに属する受容体タンパク質の多くに、複数のアイソフォームが存在する。このほど、ヒトのGPCRアイソフォームの組み合わせが包括的に解析され、細胞タイプや組織ごとに多様なシグナル伝達パターンが生み出される仕組みが示された。今回明らかになった機構は、創薬に影響を与えるものだ。
News Scan
女王バチの生殖不全を診断
精子保存器官の体液を分析してストレス要因を特定できる。