注目の論文
ライト、エレクトロン、アクション!
Nature Chemical Biology
2009年4月27日
Light, electrons, action!
緑色蛍光タンパク質の本来の機能を発見したという論文が、Nature Chemical Biology(電子版)に掲載される。これは、蛍光タンパク質が何を「する」ものなのかという謎への答えに関して、最初の手がかりを与えるものである。
緑色蛍光タンパク質(GFP)および色とりどりの蛍光ファミリーメンバーは、生物学研究に重要なツールであり、特定タンパク質のマーカーまたは特定の細胞状態の標識として利用されている。実験室にはこのタンパク質群があふれているが、それが由来した大本の生物でどのような機能を担っていたのかは不明であった。
今回、K Lukyanovたちは、光を浴びたGFPが、生化学的機能をもつ分子に電子を供与する能力をもっていることを明らかにした。電子伝達が重要な役割を果たしている生物過程は多く、このことは、GFPおよびそのファミリーメンバーがin vivoで重要な機能を担っている可能性があることを意味している。この研究は、信頼されているこの種のタンパク質を利用する実験に対して注意を促すものでもある。
doi: 10.1038/nchembio.174
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