注目の論文
解凍した永久凍土からの亜酸化窒素の放出
Nature Geoscience
2010年4月5日
Nitrous oxide emissions from thawing permafrost
永久凍土層は、土壌が解けて再飽和状態になった後に、大量の温室効果ガスである亜酸化窒素を放出することを示した報告が寄せられている。
北半球の陸地表面の下は25パーセントが永久凍土であり、地球温暖化によってこれらの土壌が解け出すおそれがある。B Elberlingらは、室内実験を用いて、グリーンランドで収集された永久凍土中の亜酸化窒素生成に解凍が及ぼす効果を調べた。その結果、土壌の解凍と放水は、亜酸化窒素生成にはほとんど影響がないことがわかった。しかしながら、放水した土壌が凍結した土壌からの融解水で再飽和すること(解凍後には起きると考えられる)は、亜酸化窒素生成を20倍以上増加させることがわかった。この過程で生成される亜酸化窒素のほぼ3分の1は大気中に放出される。
doi: 10.1038/ngeo803
注目の論文
-
7月16日
惑星科学:月の地下に探索できそうな洞窟の通路を発見Nature Astronomy
-
7月11日
古代ゲノミクス:疫病に襲われた新石器時代の農民たちNature
-
7月10日
バイオテクノロジー: 培養肉の風味を改善するNature Communications
-
7月9日
ウイルス学:牛H5N1インフルエンザの感染と伝播Nature
-
7月3日
気候変動:加速するジュノー氷原の氷河減少Nature Communications
-
7月2日
考古学:オーストラリアの洞窟に残る1万2000年前の儀式の痕跡Nature Human Behaviour