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塩素化合物呼吸細菌Dehalococcoides種CBDB1株のゲノム配列

Nature Biotechnology 23, 10 doi: 10.1038/nbt1131

Dehalococcoides種は偏性嫌気性細菌であり、毒性および残留性がきわめて高い芳香族および脂肪族塩素化合物の多くを還元的脱塩素反応で分解するため、汚染現場の生物学的浄化に用いられている。Dehalococcoides CBDB1株の全ゲノム配列1,395,502塩基対を解読したことで、この細菌の強力な脱ハロゲン化能の源と考えられる還元的脱ハロゲン酵素相同(rdh)遺伝子32組の存在が明らかにされた。rdh遺伝子の大半には2成分制御系などの転写制御因子またはMarR型の転写制御因子をコードする遺伝子が付随していた。rdhに付随する遺伝子には機能が知られていないパラログ群が新たに4種類見出された。最近ゲノム配列が解読されたDehalococcoides ethenogenes 195株との比較では遺伝子配列が高度に保存されていること(シンテニー)が明らかにされたが、rdh遺伝子を含む領域はいずれも可塑性がきわめて高く、強い進化圧を受けていることが示唆された。

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