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哺乳動物細胞を用いた二ヒ素結合テトラシステインモチーフの最適化による蛍光および親和性の改善

Nature Biotechnology 23, 10 doi: 10.1038/nbt1136

FlAsHおよびReAsHなどの膜透過性をもつ二ヒ素化色素は、遺伝子でコードされて生細胞内に発現したテトラシステインモチーフに結合して蛍光を発するが、タンパク質の発現量が少なく低濃度である場合は自然発生的な非特異的バックグラウンド染色のために検出が阻害されることがある。テトラシステインペプチドの親和性が増強されれば、さらに厳密なジチオール洗浄を行うことで特異的染色と非特異的染色とのコントラストが改善されるものと期待される。本研究では、テトラシステインモチーフ周辺の残基を無作為に組み換えてGFPに融合させた。これをレトロウィルスで哺乳動物細胞に形質導入し、GFPからReAsHへの高いFRET効率を示すものを、ジチオール競合物質の濃度を増加させながら蛍光活性化細胞選別法で繰り返し選別した。選別された配列は蛍光量子収率の向上およびジチオール抵抗性の著明な改善を示し、コントラストは20倍以上となった。テトラシステイン配列として選別されたHRWCCPGCCKTFおよびFLNCCPGCCMEPは、GFPのいずれの末端に融合させてもβアクチンに直接融合させても強化された特性に変化が認められなかった。今回改良された二ヒ素化テトラシステインモチーフにより、検出される細胞タンパク質の種類は大幅に増加すると考えられる。

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