Letter ヒト受容体ドメインファミリーのエキソンシャッフリングによる多価アビマータンパク質の開発 2005年12月1日 Nature Biotechnology 23, 12 doi: 10.1038/nbt1166 抗体などの免疫グロブリンを用いた治療用タンパク質の限界を克服する目的で、アビマーという結合タンパク質群を開発した。開発ではin vitroのエキソンシャッフリングおよびファージディスプレイを用い、大規模なヒト細胞外受容体ドメインファミリーから結合特性および阻害特性を有する多ドメインタンパク質を作製した。さまざまな結合ドメインを連結することで結合活性が生じ、従来の単一エピトープ結合タンパク質と比較して親和性および特異性が向上した。免疫グロブリンドメインに対する潜在的特長としては、複数の標的特異性をもつ分子の大腸菌による簡便かつ効率的な生産、耐熱性の向上およびプロテアーゼ抵抗性も挙げられる。ナノモル濃度以下の活性を示すアビマーが5種類の標的に対して得られた。細胞を利用した分析でインターロイキン6を0.8 pM IC50で阻害するアビマーは、2種類の動物モデルで生物活性を示した。 Full text PDF 目次へ戻る