Review

生物学的用途をもつデンドリマーの設計

Nature Biotechnology 23, 12 doi: 10.1038/nbt1171

デンドリマーは階層構造をもつ分枝状の合成ポリマーであり、生物医学的応用が種々期待されている。合成法を調節することで分子量および化学組成の正確な操作が可能であり、それによって生体適合性および薬物動態を想定通りに調整することができる。in vivoでのデンドリマーの挙動に対する分子量および分子構造の役割に関して理解が深まり、生分解性化合物の設計が近年進歩したことにより、この分枝ポリマーは抗ウイルス薬、組織修復用足場材、化学療法薬の標的指向化担体および光学的酸素センサーとしての応用が可能となった。ただし、こうした製品が上市されるためには、製薬等級品の製造コストおよび品質管理という問題に取り組むことに加え、in vivoのデンドリマー曝露による人体の健康および環境衛生への長期的影響を評価することが必要である。

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