Letter 人工リボソーム結合部位の自動設計によるタンパク質発現制御 2009年10月1日 Nature Biotechnology 27, 10 doi: 10.1038/nbt.1568 微生物工学では、遺伝子回路の接続または代謝経路を介した流量制御などで、タンパク質発現の微調整が必要となる場合が多い。我々は試行錯誤による最適化を回避するために、人工リボソーム結合部位を設計するための予測法を開発し、タンパク質発現量の合理的制御を可能とした。大腸菌での100通りを超える予測に関する実験的検証では、この方法が100,000倍の範囲で2.3倍以内の精度をもつことが示された。同一のリボソーム結合部位配列を異なる遺伝子的背景で再使用するとタンパク質発現量が異なる場合があることも、この設計方法で正確に予測された。我々は、タンパク質発現を合理的に最適化して遺伝子センサーを人工回路に接続することにより、この方法の有用性を示した。今回提案するフォワードエンジニアリング的方法は、大規模な遺伝子システムの構築および系統的最適化を加速させると考えられる。 Full text PDF 目次へ戻る