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FACSで精製した細胞質内染色細胞の高処理能で定量的なヌクレアーゼ保護による転写解析

Nature Biotechnology 27, 11 doi: 10.1038/nbt.1579

不均一組織の特殊な細胞の分析は、健康および疾患状態の器官の機能解明に不可欠である。しかし、蛍光活性化細胞選別法(FACS)で精製した細胞の遺伝子発現を細胞内マーカーによって確認する簡便な方法は、これまで存在しなかった。本論文では、FACSで選別した細胞質内染色細胞が定量的ヌクレアーゼ保護アッセイ(qNPA)によって転写解析可能であることを示す。この方法をマウス膵島細胞の一部に応用すると、検出された系譜特異的な遺伝子発現パターンには、予想されていたものと知られていなかったものの双方が存在した。妊娠マウスのβ細胞には、胚発生期の未成熟β細胞以外で観察されたことのなかったMafbを発現しているものがあった。検討の対象とした4種類の「ハウスキーピング」遺伝子は、精製膵島細胞の亜集団できわめて多様な発現を示し、それは細胞系譜および発生段階の双方に依存していた。FACSで選別した細胞質内染色細胞へのqNPAの応用は、腫瘍をはじめとするあらゆる不均一組織の亜集団の遺伝子発現解析に広く適用可能と考えられる。

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