Letter [RESOURCE] 大腸菌ゲノムの転写ユニット構造 2009年11月1日 Nature Biotechnology 27, 11 doi: 10.1038/nbt.1582 細菌のゲノムは、プロモーター、転写開始点と終結点、オープンリーディングフレーム、調節性非コード領域、非翻訳領域、および転写ユニットなど、構造要素と機能要素によって組織されている。本論文では、RNAポリメラーゼ結合部位とmRNA転写物量、5′配列およびタンパク質への翻訳に関する高処理能の全ゲノム分析を反復的に集約し、大腸菌K12 MG1655株の組織的構造を解明した。組織的要素を集約することにより、各転写ユニットの代替的な転写開始部位、5′非翻訳領域、境界およびオープンリーディングフレームなど、実験的にアノテートされた転写ユニット構造が得られた。転写ユニットは合計4,661個発見され、従来の知識量を530%以上増大させた。この包括的な転写ユニット構造により、代替的なシグマ因子の条件特異的な利用がゲノム規模で明らかにされる。さらに、この転写ユニット構造からは、ゲノム規模で転写および翻訳の調節ネットワークを構築する基盤が得られる。 Full text PDF 目次へ戻る