Review 合成的配列解読法の課題 2009年11月1日 Nature Biotechnology 27, 11 doi: 10.1038/nbt.1585 ポリメラーゼまたはリガーゼを生化学反応の中心として用いるDNAの合成的配列解読(SBS)法は、すでに複数の高性能な第二世代DNA配列解読システムに組み込まれている。そうしたSBSプラットフォームは大きな成功を収めているが、複数の問題のためにヒトゲノムの配列解読コストはなかなか10万ドル(約900万円)を下回らずにいる。処理能力と品質を強化して大幅なコストの低下を実現するには、生化学、化学、物理学、工学分野の学際的な科学技術研究の一体的統合が必要である。その問題には、試料調製、界面化学、蛍光標識、酵素−基質系の最適化、光学、装置、処理能力と精度との兼ね合いに関する理解、読み取り長と同期化の制約などがある。我々は、このような問題を広い分野の科学者および技術者から手が届きやすい形で枠組み化することにより、ゲノム配列解読技術の進歩を促進する方法について、さらに広い研究界からの情報提供を募りたいと考えている。 Full text PDF 目次へ戻る