Perspective 次世代の人工遺伝子ネットワーク 2009年12月1日 Nature Biotechnology 27, 12 doi: 10.1038/nbt.1591 合成生物学は、工学的原理に基づく生物学的システムの合理的な構築を目指している。この研究領域が誕生してから最初の10年間に、生物学的部品の設計およびそれを遺伝子回路に組み込むことによる基本機能の実現は大きく進展した。そうした回路は原理検証系の構築に使用されており、産業および医療分野の応用に有望な結果が得られている。しかし、合成生物学の進展は、相互運用可能な部品、生物学的システムを動的に測定する方法、それに複雑な高次ネットワークを確実に構築および運用するための枠組みが存在しないことによって阻まれている。こうした課題に関しては研究が行われており、有用な次世代の人工遺伝子ネットワークが合成生物学で構築され、医学、バイオテクノロジー、バイオレメディエーション、およびバイオエネルギー分野で実用化されるようになると考えられる。 Full text PDF 目次へ戻る