Letter 亜鉛フィンガーヌクレアーゼによるヒトES細胞およびiPS細胞の発現遺伝子およびサイレント遺伝子の効率的な標的化 2009年9月1日 Nature Biotechnology 27, 9 doi: 10.1038/nbt.1562 ヒトの胚性幹細胞(hESC)および人工多能性幹細胞(hiPSC)のあらゆる可能性を具体化するためには、効率的な遺伝子修飾法が必要である。しかし、標的化による遺伝子の破壊、修復、または過剰発現のための確実な手段とともに、細胞系統特異的なレポーターを構築する技術は、どう見ても効率が悪く、あまり利用されていない。本論文では、亜鉛フィンガーヌクレアーゼ(ZFN)によるゲノム編集を利用してヒト多能性細胞の3遺伝子を高い効率で標的化したことを示す。まず、OCT4(POU5F1)座に特異的なZFNを用い、OCT4-eGFPレポーター細胞を作製してhESCの多能性状態を監視した。次に、AAVS1座に外来遺伝子を挿入し、hESC内に強力な薬物誘導性の過剰発現系を構築した。最後に、PITX3遺伝子を標的化し、hESCおよびhiPSCの発現していない遺伝子を標的化することによってZFNがレポーター細胞の作製に利用可能であることが示された。 Full text PDF 目次へ戻る