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分裂酵母Schizosaccharomyces pombeの全ゲノム遺伝子欠失セットの解析

Nature Biotechnology 28, 6 doi: 10.1038/nbt.1628

我々は、分裂酵母ゲノムの98.4%をカバーする異型接合二倍体欠失変異体を4,836株作製して解析した。これは、真核生物の挙動を研究するためのツールとなるものである。出芽酵母（分裂酵母以外で網羅的なノックアウトライブラリーが存在する唯一の真核生物）と遺伝子の非必須性を網羅的に比較することにより、両酵母では単コピーオーソログの83%で非必須性が保存されていることが明らかにされた。両酵母間では、ミトコンドリア翻訳や細胞周期チェックポイント制御など、一部の経路で遺伝子の非必須性が異なっていた。分裂酵母は出芽酵母との比較で必須遺伝子が多いことがわかり、必須遺伝子は非必須遺伝子との比較で単コピーに多く、広く保存され、イントロンを含む傾向が高かった。増殖適応度解析では分裂酵母のハプロ不全の遺伝子群およびハプロ優勢（haploproficient）の遺伝子群が発見され、出芽酵母との比較では真核細胞増殖の調節で広く機能している可能性がある特定のリボソームタンパク質およびRNAポリメラーゼサブユニットが同定された。

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