Review 多重ゲノム配列アラインメント法の比較評価 2010年6月1日 Nature Biotechnology 28, 6 doi: 10.1038/nbt.1637 多重配列アラインメントは計算上の難問である。全ゲノム多重配列アラインメントを評価し、異なるツールで得られたアラインメントを比較する方法が、切実に求められている。今回我々は、28種の脊椎動物で554 Mbpの総投入配列を整列させた4種類のENCODEアラインメントを評価した。アラインメント間の一致度を測定し、カバー率および精度を比較した結果、ヒトから遠い種のみならず、よく研究されているモデル生物のマウスでも、アラインメント間の一致度はきわめて低いことがわかった。総合的に、Pecanではすべての種およびゲノム位置カテゴリーで最も正確なアラインメント、またはそれに近いものが得られ、しかも有胎盤哺乳類でのカバー率がほかのアラインメントと同等以上に優れていることが、評価から示された。我々の評価から、正確な全ゲノム多重配列アラインメントを構築することは、特に非コード領域および遠縁種では未だにきわめて困難であることが明らかになった。 Full text PDF 目次へ戻る