Perspective 増殖および生存に必要な遺伝子を評価するためのテトラサイクリン調節性RNAiを用いたツールキット 2011年1月1日 Nature Biotechnology 29, 1 doi: 10.1038/nbt.1720 短鎖ヘアピンRNA(shRNA)は、in vitro およびin vivoで機能欠失表現型を分析するための汎用的なツールである。しかし、増殖および生存に関与する遺伝子は、がんなどの疾患で治療標的となる可能性があり、その研究に使用すると、shRNA発現が非効率な細胞の強い選択的優位性によって混乱が生ずる。そこで今回、Tet調節性miR30-shRNA技術、強力なトランス活性化因子の発現、および2種類の蛍光レポーターを組み合わせたツールキットを開発し、強力に標的がノックダウンされた細胞を追跡して分離した。我々は、この系が重要な遺伝子の研究を改善するものであり、1遺伝子の抑制によってマウスの進行性のがんを根絶するのに十分な威力をもつことを明らかにした。さらに、プールされたshRNAによるin vivoの負の選択スクリーニングにこの系を応用し、重要な治療標的の同定および評価でのRNA干渉(RNAi)の利用を促進する合理的で低コストな作業の流れを示す。 Full text PDF 目次へ戻る