Perspective グジャラートのインド人のハプロタイプ分解的なゲノム配列解読 2011年1月1日 Nature Biotechnology 29, 1 doi: 10.1038/nbt.1740 ゲノム、遺伝的多様性、および遺伝的系統の完全な記述および解釈には、ハプロタイプ情報が不可欠である。個人のヒトゲノム解読は単純作業になりつつあるが、そうしたゲノムのほぼすべてがハプロタイプに関しては明らかにされていない。今回我々は、超並列配列解読の処理能力とラージインサートのクローンから得られる隣接情報とを組み合わせ、南アジア人個人のハプロタイプ分解的なゲノム配列を実験的に明らかにした。1つのフォスミドライブラリーを適切な数のプールに分割し、それぞれが二倍体ゲノムの約3%を物理的にカバーするようにした。いずれの部位でも、各プールの配列解読結果は、圧倒的に一方の相同染色体に由来していた。このデータを全ゲノムショットガン配列と組み合わせると、確認されたヘテロ接合的な一塩基多型(SNP)の94%で長いハプロタイプブロック(386 kbpのN50)に相が直接特定された。この方法は、特定の部位およびハプロタイプへの新規な挿入の結び付けなど、構造変化の分析にも有用である。 Full text PDF 目次へ戻る