Letter 成長ホルモン受容体の通常型多型は成長ホルモンに対する高い反応性と関連する 2004年7月1日 Nature Genetics 36, 7 doi: 10.1038/ng1379 成長ホルモンは、成長ホルモンの欠損がない背の低い子供に対してその身長を高めるために使用されているが、その効果は個人差が大きく、この多様性の原因となる遺伝的要因についてはまったくわかっていない。我々は、成長ホルモンによる治療を受けた背の低い2つのコホートにおいて、成長ホルモン受容体遺伝子のエキソン3を欠くアイソフォーム(d3-GHR)は、完全長のアイソフォームに比べて、成長ホルモンによる成長の加速が1.7から2倍になる(P < 0.0001)ことと関連していることを見いだした。形質転換実験において、d3-GHRのホモ二量体、あるいはヘテロ二量体のものは、完全長のGHRがホモ二量体になったものに比べて成長ホルモンによるシグナルが約30%上昇した(P < 0.0001)。ヨーロッパ人の半分は、d3-GHRアイソフォームをコードする対立遺伝子(完全長のアイソフォームに対して優性)が、ヘテロもしくはホモであった。これらの観察結果は、GHR遺伝子のエキソン3の多型が成長ホルモンの薬理遺伝学において重要であることを示唆している。 Full text PDF 目次へ戻る