Letter カポジ肉腫ヘルペスウイルスにより引き起こされる細胞のリプログラミングはカポジ肉腫におけるリンパ内皮遺伝子の発現に寄与する 2004年7月1日 Nature Genetics 36, 7 doi: 10.1038/ng1384 カポジ肉腫の病変部における顕著な細胞型が知られていないため、カポジ肉腫の生物学はほとんど理解されていない。我々は、遺伝子発現マイクロアレイによって、カポジ肉腫の腫瘍性細胞が密接にリンパ内皮細胞 (LEC)に関連していること、および、in vitroにおいてカポジ肉腫ヘルペスウイルス (KSHV)はLECと血管内皮細胞 (BEC)の両方に感染することを示す。感染されたLECおよびBECにおける遺伝子発現マイクロアレイのプロファイルは、KSHVが両方の細胞型の転写レベルでのリプログラミングを誘導することを示している。リンパ血管形成分子であるVEGF-Dおよびアンギオポイエチン2は、後天性免疫不全症候群およびカポジ肉腫患者の血漿中で上昇していた。これらのデータは、カポジ肉腫の遺伝子発現プロファイルがLECのものに類似しており、KSHVがLECおよびBECの両方で転写レベルでの変動を誘導し、リンパ血管形成分子がカポジ肉腫の病因に関与することを示す。 Full text PDF 目次へ戻る