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新規IκBα修飾因子であるSUMO4の機能的な変異型は1型糖尿病に関連する

Nature Genetics 36, 8 doi: 10.1038/ng1391

これまでの研究により、20以上の遺伝的部位が1型糖尿病(T1D)感受性に関連することが示唆されているが、特異的な遺伝子の同定は依然としてむずかしく、大部分は既知の候補遺伝子に限られていた。今回我々は、IDDM5の197 kbのゲノムDNAに存在する多数の一塩基多型とTD1とが関連している証拠を報告する。我々は、この部位において低分子ユビキチン様修飾因子4タンパク質をコードする新規遺伝子(SUMO4)をクローニングした。SUMO4の重要なCUEドメインの進化的に保存された残基における置換 (M55V)は、T1Dに強い関連を示した(P=1.9×10-7)。SUMO4はIκBαに結合し、NFκBの転写活性を負の方向に調節する。M55V置換は、結果としてNFκBの転写活性を5. 5倍増強し、NFκB依存的な遺伝子であるIL12Bの発現を約2倍にする。これらの所見は、T1Dの病因に関係するであろう新規経路を示唆するものである。

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