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インプリンティングを受けたシグナルタンパク質XLαsは生後の食餌への適応に必要である

Nature Genetics 36, 8 doi: 10.1038/ng1397

ゲノムインプリンティングによって、母方と父方の対立遺伝子が異なった活性レベルを呈する遺伝子が存在するが、こうしたゲノムインプリンティングは、哺乳類の胎児の発達と成長に大きな影響を及ぼすものである。インプリンティングを受けた遺伝子が生後、特に乳児が母親の栄養に依存している時期に、どのように働いているかについては、ほとんどわかっていない。我々は、Gnas遺伝子座の中で父方由来に発現し、GsαのまれなアイソフォームであるXLαsをコードするGnasxlを破壊した。Gnasxlに変異のあるマウスは、生後の成長や生存率が悪く、また、哺乳や血糖、エネルギーホメオスタシスなどの、生後の数多くの重要な適応がXLαsにより調節されていることを示唆する一連の影響を表現型に生じさせる。Gnasxl変異体の褐色脂肪組織におけるcAMPレベルの上昇や、Gnas変異体との表現型の比較により、XLαsはGsα依存性のシグナル経路に拮抗することが示唆される。Gnas遺伝子座の母方と父方由来の発現産物の互いに相反する効果は、インプリンティングの親同士の「闘争」仮説に対する明らかな分子的な裏づけを提供するものである。

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