Letter メチルマロン酸性尿症・ホモシスチン尿症cblC型の原因遺伝子の同定 2006年1月1日 Nature Genetics 38, 1 doi: 10.1038/ng1683 メチルマロン酸性尿症・ホモシスチン尿症cblC型(OMIM 277400)は、最も一般的な先天性ビタミンB12(コバラミン)代謝異常症で、約250の症例が知られている。その患者には、発生学的、血液学的、神経学的、代謝的、眼科的および皮膚科的所見が認められる。幼児期あるいは小児期の疾患であると考えられるが、成人期に症状が現れる場合もある。連鎖解析によってcblC遺伝子座は染色体領域1pに位置決定された。我々は、ホモ接合性マッピングとハプロタイプ解析を利用して染色体区間を絞り込み、MMACHC遺伝子を同定した。204人において、42の異なった変異が同定されたが、その多くがタンパク質産物の機能喪失性の変異であった。全疾患対立遺伝子座の40%が1つの変異(271dupA)であった。不死化cblC繊維芽細胞株へ野生型のMMACHC遺伝子を導入すると、細胞の表現型が回復した。分子モデルから、この遺伝子産物のC端末領域は、コバラミン取り込みのためのエネルギー伝達に関与する細菌タンパク質であるTonBと類似性をもっていることが予測される。 Full text PDF 目次へ戻る