Article CNV:分節コピー数多型は組織トランスクリプトームを形成する 2009年4月1日 Nature Genetics 41, 4 doi: 10.1038/ng.345 コピー数多型(CNV)は遺伝的多様性の主要な原因であるが、その表現型効果の包括的な理解は得られはじめたばかりである。我々は野生型マウスと従来の近交系マウスにおいてCNV地図を作成した。主要な6種類の臓器のゲノムワイドな発現データから、CNV内の遺伝子の発現がコピー数の変化に相関する傾向があることだけでなく、CNVはその近隣の遺伝子の発現に影響を与えることもわかった。その効果は50万塩基対までにも及ぶものである。CNV内の遺伝子は、他のどこに位置決定された遺伝子よりも、発現が低く、またより特異的な空間的発現パターンを示す。我々の解析から、異なる組織で発現する遺伝子のコピー数の変化に対する制約に差があることが明らかになった。脳発現遺伝子の量の変化は、他の遺伝子の量の変化より頻度が少なく、また、より厳密な転写調節によって緩衝されている。我々の研究は、CNVが広範囲にわたって組織トランスクリプトームを形成するという最初の証拠を示すものである。 Full text PDF 目次へ戻る