Article CNV:コピー数多型がマウス造血幹細胞および前駆細胞の局所遺伝子発現に与える影響 2009年4月1日 Nature Genetics 41, 4 doi: 10.1038/ng.350 生殖細胞系列のコピー数の違いが自然表現型の違いに寄与する程度についてはよくわかっていない。我々は、マウスゲノム中のコピー数多型について10kb未満の解像度で解析した。1,300を超すコピー数多型領域(CNVR)を同定した。そのほとんどは長さが10kb未満で、2つ以上の系統で見つかり、合計でゲノムの3.2%(85Mb)に及んでいた。コピー数多型が機能に与える潜在的な影響を調べるために、精製した造血幹細胞および前駆細胞、脂肪組織、視床下部の発現プロファイルを近い距離にあるCNVRに対してマッピングした。CNVRと発現プロファイルの間の600を超える関連のうち、ほとんどは遺伝子転写領域の外側にマッピングされた。造血幹細胞および前駆細胞では、系統依存的な発現多型のうち28%に及ぶものがコピー数多型と関連しており、このことは生殖細胞系列のCNVが実験用マウスの自然表現型多型に影響を与える鍵となる役割を果たしていることを支持するものである。 Full text PDF 目次へ戻る