Brief Communication 複製と進化:ヒトの突然変異率はDNA複製のタイミングに関連がある 2009年4月1日 Nature Genetics 41, 4 doi: 10.1038/ng.363 真核生物のDNA複製は厳密に段階的に起こり、異なる領域のゲノムは、S期のそれぞれ特有の時期に複製されることが判明している。本論文では,突然変異の発生率が,進化上の新しい時代に起こった分岐や、ヒトのヌクレオチドの多様性に反映されるように、ヒトゲノムのうち、複製時期が遅い領域で顕著に増加していることを報告する。すべての種類の塩基置換でこのような傾向がみられることから、複製時期に依存して生じるDNA損傷に関係する一般的な機序の存在が示唆される。突然変異率と、領域によって異なる複製タイミングとの間にみられる、このような相関は、進化上きわめて重要な意味をもつ。 Full text PDF 目次へ戻る