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骨髄異形成:TET2の後天性の変異が骨髄異形成症候群でよくみられる

Nature Genetics 41, 7 doi: 10.1038/ng.391

骨髄異形成症候群(MDS)は、異質性のある疾患群、腫瘍性造血障害の代表的なものである。いくつかの再発する染色体異常とMDSとの関連はあるが、関与する遺伝子についてはほとんど明らかになっていない。我々は、MDSの発症機序にかかわる関連遺伝子の変化を同定するために、MDSに罹患する102人においてSNPアレイを使ったゲノムプロファイリングとゲノムの塩基配列決定を行い、このうちの26%にTET2遺伝子の後天性の変化(欠失、ミスセンス変異、ナンセンス変異)を同定した。我々は、対立遺伝子特異的な解析によって、骨髄細胞の大部分(中央値96%)にTET2の変異を検出した。さらに、この変異は、CD34+前駆細胞を含む、分化段階のさまざまな細胞系統にみられたことから、TET2変異は疾患の進行過程の早期に起こることが示唆された。健常組織では、TET2の発現は造血細胞で上昇しており、顆粒球で最も高い発現がみられた。これは、TET2の骨髄造血における機能と一致している。我々は、TET2が、これまでに知られている限り、MDSで最もよく変異がみられる遺伝子であると結論する。

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