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クロマチン:単一細胞レベルの解像度による遺伝子サイレンシングの樹立

Nature Genetics 41, 7 doi: 10.1038/ng.402

出芽酵母におけるサイレンシングの樹立は、多細胞の真核生物におけるヘテロクロマチン形成と似通っている。培養液を一括処理したこれまでの研究では、新規のサイレンシングの樹立はS期の間に開始され、5回の細胞分裂まで継続し完了すると結論されている。サイレンシングを表現型により追跡するために、Sir3タンパク質を個々のsir3Δ 変異細胞に同調的に導入し、単一細胞レベルの解像度でサイレンシングの開始の欠損を調べる方法を開発した。調べた大部分の細胞で、サイレンシングは最初の1、2回の細胞分裂の間に完了した。その上、ヒストンアセチル基転移酵素(Sas2)、2つのヒストンメチル基転移酵素(Dot1とSet1)、ヒストン脱メチル酵素(Jhd2)の関与という、予期しなかったサイレンシングの動態の複雑さも発見した。今回の発見は、H3K4とH3K79のメチル化の除去が、サイレントクロマチンの形成に重要なステップであること、この過程にはJhd2とSet1が競合的に働いていることを示すものである。

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