Letter 代謝形質:東アジア人を対象とした大規模ゲノムワイド関連解析によって代謝形質に影響をおよぼす遺伝的 座位を新たに同定 2011年10月1日 Nature Genetics 43, 10 doi: 10.1038/ng.939 9種類の代謝形質の遺伝的基盤を理解するために、KAREプロジェクト(標本総数8,842)およびHEXA shared contorol解析(標本総数3,703)から得られた韓国人のゲノムワイド関連解析のデータを統合したメタ解析を行った。続いて、この発見メタ解析から選別した座位における関連を、再現解析(バイオバンク・ジャパンGWASと、Health2および上海交通大学糖尿病コホートからの標本総数30,395)によって確認した。これらのメタ解析の結果、代謝形質に対して、ゲノムワイドに有意な関連を示す10の座位を新たに同定した。すなわち、HDLコレステロールに対して12q24.11(MYL2近傍)および12q24.13(C12orf51)、空腹時血糖に対して2p21(SIX2-SIX3近傍)、腎機能関連形質に対して19q13.33(RPS11)および6q22.33(RSPO3)、肝酵素に対して12q24.11(MYL2近傍)と12q24.13(C12orf51およびOAS1近傍)、4q31.22(ZNF827)、7q11.23(TBL2-BCL7B近傍)という各座位にはっきりとした強い関連が認められた。上記の知見は、今回検討した代謝形質に関係する、これまで知られていなかった生物学的経路を明らかにするものである。 Full text PDF 目次へ戻る