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スプライシング調節因子:スプライシング調節因子Rbfox1(A2BP1)は哺乳類脳における神経興奮を制御する

Nature Genetics 43, 7 doi: 10.1038/ng.841

RNA結合タンパク質であるRbfoxファミリータンパク質は、多くの重要な神経関連の転写物の選択的スプライシングを調節している。ところが、神経機能においてどのような役割を果たすかは明らかではない。本論文では、Rbfox1をコードしている遺伝子を中枢神経特異的に欠失させると、自発性およびカイニン酸誘発性痙攣を発症しやすくなることを報告する。電気生理学的記録を調べたところ、ノックアウトマウスの歯状回に、これに対応する神経細胞の興奮性の上昇を認めた。全トランスクリプトーム解析から、Rbfox1−/−変異型脳において、通常とは異なるスプライシングを複数確認した。このとき、転写物の全体量にはほとんど変化がなかった。これらのスプライシングの異常によって、シナプス伝達や膜興奮を仲介するタンパク質に変化が生じる。したがってRbfox1は、神経の過剰興奮および痙攣を回避するために必須の遺伝子プログラムに指示を与えていると考えられる。Rbfox1ノックアウトマウスは、シナプス機能の転写後調節に関する研究のために新しいモデルとなると期待される。

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