Letter エピゲノム:ヒト心臓組織のエンハンサーの大規模探索 2012年1月1日 Nature Genetics 44, 1 doi: 10.1038/ng.1006 ヒトの心臓の発達と機能は、遠位転写エンハンサーによる組織特異的遺伝子発現の動的な制御に依存している。ヒトの心臓のエンハンサーの、正確でゲノムワイドな地図を作成するために、エピゲノミックエンハンサー探索アプローチを用いて約6,200の候補エンハンサー配列を胎児と成人の心臓組織から直接同定した。予測された機能のとおり、これらのエレメントは、心臓の発達、機能あるいは病気と関係する遺伝子の近傍に顕著に多くみられた。さらに、これらの生体内でのエンハンサー活性を検証するために、これらのヒト配列のうち65個に対してトランスジェニックマウスを用いたエンハンサーアッセイを行った結果、43個(66%)が再現性よく心臓においてレポーター遺伝子を活性化した。これらの結果は、ヒト心臓エンハンサーに非常に多くみられる非コード配列のゲノムワイドなセットを発見するのに役立ち、このことは心臓の発達と病的な状態におけるエンハンサーの役割についての下流の研究を促進することになるであろう。 Full text PDF 目次へ戻る