Brief Communication

クローン性造血:クローン性造血を示す高齢健常者に頻発するTET2の体細胞変異

Nature Genetics 44, 11 doi: 10.1038/ng.2413

加齢に伴って、造血幹細胞のクローン増殖により骨髄系細胞が増えたり、骨髄性悪性腫瘍のリスクが上昇したりすることが特徴的に観察される。このようなクローン性造血を呈し、X染色体不活性化解析によって不活化の偏りが判明している3人の高齢女性について、エキソーム塩基配列決定を行ったところ、TET2に体細胞変異を同定した。TET2変異が高頻度に起こるかどうかを調べたところ、X染色体の不活性化に偏りがある182人のうち10人にTET2変異が認められた。TET2変異は、クローン性造血が観察されるが造血腫瘍ではない個体に特有な変異であり、DNAメチル化を変化させていた。

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